Academic Life & Research
教育・研究
ICPの3年生がインドの国際スタジアムにおけるeco projectに取り組む4日間
2021.08.23
国際キャリアプログラム(ICP)の3年次科目「キャリアデザイン」(山本大介講師)を履修する学生 4名が、インドの国際クリケットスタジアム内のプラスティックごみ問題解決に向けたeco projectに参加しました。
同科目では、「インドの異文化やダイバーシティに触れ視野を広げる」「海外でも仕事で成果を出せるマインドやスキルを身につける」という目標のもと、8/3(火)~6(金)までの4日間にわたってプロジェクト型ラーニング(PBL)形式の集中授業を実施。
学生たちはインドのITプロフェッショナルにご協力いただいて現地の若者に対する意識調査を行い、企画を練り上げ、同プロジェクトのオーナーに対して英語でのビジネスプレゼンテーションを行いました。

今回のプロジェクトのテーマとなった施設は、インドで最も人気があるスポーツ・クリケットの国際試合会場であり、その規模は野球開催時の東京ドームとほぼ同じという国際クリケットスタジアム。
今回、学生たちが参加したeco projectは、同スタジアムの運営を手掛けるVenue management teamが担当しているプロジェクトです。
集中授業の初日には、プロジェクトオーナーを務めるSatchi Joshi(サチ・ジョシ)氏がオンラインで登壇。
同スタジアムが直面している廃棄ペットボトルをはじめとするプラスティックごみの問題について詳しくご説明いただいた上で、学生に対して「インド現地に住む若者のeco意識を高める」ための企画提案をご依頼いただきました。

学生とSatchi氏(中央)、山本講師(中央上)、坂本教授(中央左)、プロジェクトにご協力いただいたITプロフェッショナルの方々(下段左・中央)
Satchi氏からのご依頼に対し、学生達はすぐに行動を開始。
プロジェクト2日目には、Tech Mahindraの社員らインドのITプロフェッショナル3名とのディスカッションによる情報収集を行い、調査目的と調査票、インドの若者に対するアンケート調査の回収・分析に向けたPDCAを設計しました。
さらに、アンケート回収の進捗を見つつITプロフェッショナルに相談しながら対象者へのアプローチを再検討すると同時に、最終プレゼンテーションに向けたソリューション提案内容の策定、ロジック構築、プレゼン資料の作成プランを練り上げました。

学生が制作した提案資料(1)
学生達はインドの方々が話す英語のスピードや情報量の多さなどに苦戦しながらも、これまで培ってきた英語力とグローバル・コミュニケーション力を存分に発揮。
最終日となった4日目には、アンケート結果をもとに各メンバーが得意なスキルを生かして調査結果の分析と提案内容の精査を行い、指導を担当した山本講師、ICPマネージングディレクターの坂本ひとみ教授、ご協力いただいたITプロフェッショナル3名に同席いただく中で、Satchi氏への最終プレゼンテーションを実施しました。

学生が制作した提案資料(2)
提案内容は、ペットボトル飲料を持ち込む確率が高いファミリー層を対象としたエコチケットの販売と、若年層向けのSNS施策を組み合わせた内容。
指導を担当した山本講師が「失敗を恐れず一歩踏み出す勇気を持った行動力には目を見張るものがありました」と驚くほど、学生達はインドという未知の環境かつ短期間での企画・提案というチャレンジングな課題に対して一丸となって取り組み、プロジェクトを達成しました。
プレゼン終了後、Satchi氏からは「4日間という限られた期間においてスタジアムのeco問題を理解し、ICPメンバーが一見無理と思われた自身(Satchi氏)からのオーダーに対し、“out of comfort zone”の対応力を発揮し, “adapting to expectation quickly”していた」と評価のコメントをいただき、グローバルビジネスの現場で大変貴重な経験と自信を得る機会となりました。

提案終了後の様子
「(学生たちが)正解が見えない課題に対して仮説を立て、現地調査のファクトを分析して、ロジカルにプレゼンする姿に成長を感じました。また、“やれば出来るという自信”を身につけたことが大きな収穫でした」(山本講師)
「プラスチックごみを減らすという問題はglobal issueですが、この解決策をインド人対象で考えるとなると、インド人の価値観、行動規範などの文化や多様性を考慮する必要があります。今回、学生たちはインドの若い人たちのエコ意識を調査し、それをよく分析してオリジナリティーあふれる解決策を考案し、ロジカルに説明して伝えていました。これは、学生たちがグローバルなビジネスで仕事をすることになったとき、必ず役立つ経験となったことでしょう。このような素晴らしいプロジェクトを遂行してくださった山本先生とインドの先生方に感謝しております」(坂本ひとみ教授)
ICPではこれまでもインド文化に関する調査・研究や、インド大使館の一等書記官へのオンラインプレゼンテーションなどの取り組みを行っています。
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